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南箕輪中1年生の「南箕輪村で生きる人々に学ぶ」という学習についてお伝えします!
南箕輪中1年生は、1学期に「南箕輪村の“光”を発信しよう!」と題し、村の魅力的なもの・ことについて調査活動と発表を行いました。
(詳しくはこちらの日記「南箕輪村の“光”を発信しよう!」・「村の光を発信しよう!~調査編~」)
今回の「南箕輪村で生きる人々に学ぶ」では、“光”を「南箕輪村(上伊那地域)で働く(生きる)ことに誇りを持ち前向きに生きる人々」に当て、その方々との交流を通してふるさとについて深く学んでいきます。
仕事に関する体験・見学等を行い、事業所の方から仕事への思い、喜び、大変なことなどをうかがうことを通して、働く大人の考えにふれ、2年生の職場体験学習や将来の自分の生き方へつなげていきます。
今回お世話になった事業所と体験内容は以下のとおりです。学校へお越しいただいたり、現地にうかがいました。
| 講座名 | 体験内容 | 事業所 |
1 | 手話を学ぼう | ・手話体験 | 上伊那聴覚障がい者協会 |
2 | 介護体験をしよう | ・高齢者体験 | 南箕輪村社会福祉協議会 |
3 | 義足を体験しよう | ・義足や義手、コルセット体験 | 井口ブレース |
4 | そばがきを作ろう | ・そばがき作り ・人をもてなす仕事について | そば処 新兵ヱ |
5 | ガレットを作ろう | ・ガレット作り | 味工房 |
6 | お金の仕組みを学ぼう | ・利益や税金について | あおば会計 |
7 | ものづくりの現場に学ぼう1 | ・工場見学 | 信英蓄電器箔 |
8 | ものづくりの現場に学ぼう2 | ・工場見学 | 日本ピスコ |
9 | 乗り物を作ろう | ・乗り物作り、乗り物に乗る | ハンドレッス |
10 | 酪農を体験しよう | ・酪農体験 | 伊藤牧場 |
11 | 秋の農作物を収穫しよう | ・りんごの収穫体験 | たなか農園 |
12 | 手芸を体験しよう | ・アクセサリー作り | 夢工房 |
13 | ヘアセットを体験しよう | ・ヘアセット体験 | リーブルヘアデザイン |
14 | 映像編集をしてみよう | ・番組制作体験 | 映像編集ドットコム |
【事前学習】
・先生より、目的と、お世話になる14の事業所でどんな体験ができるかについて説明。
・各クラスごとで14のグループに分かれ、自分がどこへ行くか決める。
・グループごとに話し合いを行い、講師の方にどんな質問をするか考える。
【10月19日】
・14グループに分かれ、体験。
・担当の方へインタビュー。(仕事についたきっかけ、やりがい、大変なことなど)
義足体験
高齢者体験
乗り物体験
ガレット作り
○11 秋の農作物を収穫しよう
たなか農園さんでお世話になりました。5月の職場体験学習でもお世話になっていますが、「収穫」を味わえるのはこの時期だけ。その喜びを感じさせていただきました。受講した生徒はリンゴ代300円を負担し、お金の価値についても学びました。
《生徒の感想》
はしごに乗って木の上の方のリンゴを取ったり、下の方のリンゴを取ったりしました。取り方も二種類の方法を教わりました。とても上達しました。リンゴにも種類がいっぱいあって、菅家さんは何も見ずに覚えていてすごかったです。
○13 ヘアセットを体験しよう
リーブルヘアデザインさんにお越しいただき、ヘアセットをしてもらったり、ヘアセットのやり方を教わりました。普段はできない体験を友達と一緒にできることがうれしそうな生徒たちの姿が印象的でした。
《生徒の感想》
講師の方はとてもしゃべりやすかったです。最初は不安だったけれど、コテの使い方を教えてくれて分かりやすかったです。しかも、髪の毛までセットしてくれて本当にうれしかったです。私も今日教えてもらったことを頭に入れて立派な美容師になりたいと思ったし、前よりも美容師になりたいと思う気持ちが強くなりました。
【10月25日】
・各クラスで、講師の皆さんから学んだことをグループごとに発表する。
・参観日のため、保護者も参観。
《生徒の感想》
○講師の方から学んだこと
・何事もあきらめずにチャレンジすること
・夢をいろんな人に言うと、みんなが協力してくれる
○発表について
・まとめは思っていたよりも大変で、ギリギリに終わりました。どんな風にまとめればいいか困っていると、一緒の講座の子がサポートしてくれました。
・クイズ形式にしたら、みんなが楽しんでくれてうれしかったです。
・AさんとBさんと発表をしましたが、ほとんどAさんが文を考え、それにBさんが少し加えて発表するという感じで、ほとんど任せてしまったなと思いました。同じグループでまとめと発表をした二人の意外な一面を見ることができました。また、何よりも自分から行動できるような人にならないとなと思いました。
・他の人たちの発表は、面白くする工夫や写真を使って分かりやすくする工夫があり、すごかったです。見に来てくださった方々に南箕輪の光が伝わったらうれしいです。
・私の発表の工夫は、講師の方が、どうやってここまできたのか、何を大切にしているかということも言いました。みんなに発表できてよかったです。
・明日は、講師の方に手紙を書くので、感謝の気持ちをもってお礼を書きたいです。
《お礼の手紙》
手話は、耳の聞こえない人にとってどれだけ大切なものか、また手話を禁止され口語を使っていたと聞いて大変だったのだろうなと思いました。北條さんの大切にしていることが「差別をしない心」と聞いて、私もどんな人にも差別せず仲良くしたいと思いました。北條さん、植田さんのおかげで手話で自分の名前を言うことができるようになり、うれしかったです。
(「手話を体験しよう」の講座は、聴覚障がいをもつ植田さん、手話通訳者の北條さんにお越しいただきました)
体験や講師の方との交流を通して、仕事に関する内容だけではなく講師の方の「生き方」について感じたことも多くあったようです。体験だけではなく発表をしたことで、学んだことを相手に伝える学習にもなりました。その学習の流れの中で最後に書いた「お礼の手紙」では、生徒一人一人が自分の言葉で心に残ったことを書くことができました。今回の講師の方々との出会いが、生徒たちの記憶に残ることを願います。
ご協力いただきました事業所・講師の皆さん、ありがとうございました。中学2年生で行う職場体験学習でも毎年多くの事業所にお世話になっております。
ご協力をいただきました方々は生徒の中の「ふるさと」の一つの要素となり、今後の彼らの生き方や考え方を支えるものになっていくのだと思います。未来の社会を担う子どもたちが、広い視野をもって周りの人と支え合いながら前向きに生きていく力を育てていくために、学校から地域に出る機会を大切にしていきたいと考えています。
今後も、ご意見をうかがいながら、子どもたちにとっても地域にとってもよりよい形を目指して取り組んでまいります。ご理解とご協力をよろしくお願い致します。