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キャリア教育推進コーディネーター日記「夢の教室~自分を見つめよう~」

記事ID:0011791 更新日:2018年10月23日更新 印刷ページ表示

10月15日、南部小の5年生を対象に「夢の教室」を実施しました。

 大竹さん

「夢の教室」は、日本サッカー協会(Jfa)の地域貢献事業です。村では2016年度から実施しています。元プロアスリートが「夢先生(ユメセン)」として、自らの体験をもとに「夢を持つこと、それに向かって努力することの大切さ」、「仲間と協力することや、助け合うことの大切さ」などを講義と実技を通して子どもたちに伝えます。

  「夢の教室」は1クラス90分間で行います。前半の35分は体育館で体を動かしながら学ぶ「ゲームの時間」、後半の55分間は教室で人生グラフを描きながら夢について話す「トークの時間」となります。

7月の南箕輪小学校に引き続き、10月の南部小学校には大竹七未さんが来てくださいました。一部ご紹介します!

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大竹 七未さん(サッカー)

 大竹さん

 東京都出身。8歳でサッカーを始め、中学1年時に読売日本Sc・ベレーザ(現日テレ・ベレーザ)に加入。Fwとして活躍し、日本女子サッカーリーグでは4連覇を含む5度の優勝、皇后杯全日本女子サッカー選手権大会では4度の優勝など、数々のタイトル獲得に貢献。リーグでは100得点達成者第1号となりました。1998年には、女子選手では数少ないプロ選手として契約。また、1993年に初選出された日本女子代表(現なでしこジャパン)としても1995年、1999年のFifa女子ワールドカップ、1996年のアトランタオリンピックなどに出場し、通算46試合、29得点という成績を残しました。2001年に現役を引退し、現在は東京国際大学女子サッカー部総監督を務めるほか、サッカー解説や指導、メディア出演など、女子サッカーの発展や普及に尽力しています。

旦那様は元Jリーガーの弦巻拳東さんであり、弦巻さんは松本山雅FcのJリーグ初得点を決めた選手です。

今回は、スタッフとしてアシスタントの川股要佑さん、日本サッカー協会の高田保則さんもお越しいただきました。お二人も元プロサッカー選手です。準備から当日の進行まで、大竹先生と児童たちをサポートしてくださいました。

 川股さん 高田さん

 


◎ゲームの時間

 パス回し

 自己紹介とともに、サッカーが得意な児童とパス回しを見せてくださいました。

 ゲーム 大竹さん

クラスが一つのチームとなり、課題の達成を目指します。うまくいかないと作戦会議を行います。

男女分け隔てなく、意見が活発に出るクラスでした。

「○○さんの言った通り、こうしてみる?」と児童の意見を認め、また「こういうときはどうする?」と課題達成のために児童にたくさんの問いかけをしてくださいました。

「みんなは、意見が言えること・意見が聞けることがいいね。次は、みんなで決めたことを行動できるまで理解することができるといいね。一人一人が考えて、行動すると、きっともっと良いクラスになるよ」と声をかけてくれました。

◎トークの時間

黒板  ビデオ

 小2でサッカーを始めた大竹先生。

 小5では同じサッカーチームの男子にいじめを受けます。しかし、周りの大人の支えや、「中1で読売ベレーザ(多くのなでしこを輩出するクラブ)の試験に受かって入団する」という目標があり、サッカーを続けていきます。

 小6では女子サッカーにも日本代表があるということをテレビで知り、「女子サッカーの日本代表になる」という夢ができました。

 19歳で日本代表となります。その後、オーバートレーニングによるケガが続く時期がありましたが、23歳ではサッカークラブとのプロ契約を結び、27歳で引退するまで活躍をつづけました。

 

大竹先生は経歴についてのお話を通して、児童たちに次のようなメッセージを送っていました。

◎自分でひとつ決めたことは、うまくいかないことや苦しいことがあっても、続けてほしい。山を乗り越えたからこそ、見える景色がある。

◎「何かうまくなりたい」と思ったら、それだけやっていてはだめ。「うまくなる」には「集中力」が必要。練習だけではなく、教科の授業や自分での勉強時間も、とても大切。

◎うまくいかない時こそ、人として成長できることを見つけて行動してほしい。うまくいかない時にどう考えられ、どう前に進んでいけるかが、「成長できる自分」に出会うカギ。

 

児童たちは、夢シートに「自分の夢」「それをかなえるためにできること」を記入しました。

「人の話が聞ける人が、伸びる人だよ」という大竹先生の言葉もあり、自分の夢を発表する友人の話を、真剣に聞いていました。


夢の教室の良さは、児童一人一人の「自分ゴト」に戻してくれることです。ユメセンが夢をかなえたお話を聞いて終わりではなく、児童たちが「じゃあ、自分の長所ってどこだろう?」「自分の夢は何だろう?」「自分の夢を実現するために、どんなことができるんだろう?」と“自分”を見つめる時間を取ります。考えたことを夢ノートに記入し、後日夢先生から返事が届きます。

 夢シート

大竹先生は、ご自身のお話の前に、こんなお話をしてくださいました。

「今、先生はサッカーがうまい。みんなに見てもらったDVDに映っていた中学生時代の先生もサッカーがうまかった。でも、サッカーって難しいでしょう?先生も最初はぜんぜんできなかったんだよ。たくさん練習したの。先生は、サッカーを通して、“努力すること”とか“悔しい気持ち”とか色々なことを学びました。

みんなにも、夢はありますか?今なくても、これから何か出てくるかもしれないよね。

今日の先生の話を、みんなは自分におきかえて聞いてほしいと思います。自分はどうすればいいのかを一番大切に考えてほしいと思っています」

 

ユメセンは素敵ですごいけど、自分という存在もとても素敵で大切なんだということに児童たちに気付いてほしいと願います。

児童にたくさん質問し、たくさんほめてくだった大竹さんとの関わりが、児童たちの心に残り、児童たちのこれからを支えてくれたらいいなと思います。