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みなみみのわのむかしばなし「不死清水」
昔ある里に人々の面倒を大変よく見る長者様がいた。長旅に出るたび街道にこんこんと湧き出る清水を飲むことを何よりの楽しみとしていた。幾年かが過ぎ、重い病についた長者様は、「あの水が飲みたい」と言う。水を汲みに出た使いの者はやっとの思いでたどり着いた清水で、「主人はもう死んずら・・・でもせめて一口だけでも・・・」と帰り道を無我夢中で急ぐ・・・。
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昔ある里に人々の面倒を大変よく見る長者様がいた。長旅に出るたび街道にこんこんと湧き出る清水を飲むことを何よりの楽しみとしていた。幾年かが過ぎ、重い病についた長者様は、「あの水が飲みたい」と言う。水を汲みに出た使いの者はやっとの思いでたどり着いた清水で、「主人はもう死んずら・・・でもせめて一口だけでも・・・」と帰り道を無我夢中で急ぐ・・・。