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令和7年度視察

記事ID:0028494 更新日:2025年12月19日更新 印刷ページ表示

満蒙開拓平和記念館視察(4月16日)  ―福祉教育常任委員会-

 阿智村にある満蒙開拓記念館を視察。当日は映像での説明を受けた後、館内の展示を見学し、戦争とも密接な関連をもって進められた満蒙開拓の史実を学んだ。当時の時代背景の中で満州に送りこまれた主な理由は、日本からの人減らしと満州における人間の盾であったと言われており、全国から27万人の開拓団員が渡り、敗戦に伴う混乱と逃避行の中、 病気や集団自決などで8万人が犠牲となったという。長野県は全国一の3万8千人を送り、上伊那は2,615人送出、 帰国者1,418(54.2%)と記録されている。

 今年は戦後80年になり、先の戦争から遠く離れつつある中、かっての戦争の記憶も年々風化されつつある。しかし平和を守っていくための積み重ねの大切さはいつの時代でも変わらない。南箕輪村は満蒙開拓記念館 の「自治体パートナー」となり、中学生の平和学習に取り入れるなど、満蒙開拓を語り継ぐ学びを進めている。

満蒙開拓記念館  満蒙開拓記念館

研修視察(7月28日~29日)―総務経済常任委員会―

7月28日、29日の2日間の日程で、大芝の湯に導入を予定しているバイオマスボイラーについて、先進地の長野市若穂穂保温泉と、群馬県たんげ温泉の取り組みを視察した。

<長野市 若穂温泉>

 長野市ではバイオマス産業都市構想をR3年6月に策定し、R4年2月認定され、バイオマスの活用に向け取り組んでいる。保科温泉はH24年3月に木質ペレットボイラーを導入し、現在はトラブル等の対応もあり重油ボイラーと併用しているとのこと。温室効果ガス削減等のメリットはあるが、点検作業の増加、負荷変動の対応等で重油ボイラー併用が必要であること、サイロ等スペースが広く取られるといった問題点についても話を聞くことができた。

長野市保科温泉  長野市保科温泉

<群馬県 たんげ温泉​>

 群馬県たんげ温泉三郷館では、(株)WBエナジーの導入支援を受けてバイオマスボイラーを2017年2月に2台導入し、6箇所ある温泉全てをまかなっている。木質チップの調達については、群馬県森林組合連合会で上質のチップを作ってもらい使用しており、上質のため灰の処理作業も軽く、灰は畑で再利用されているとのこと。その後、三郷館主の紹介により、木質チップを作っている群馬県森林組合連合会渋川県産材センターを見学することができた。

 2件のバイオマスボラーを視察し、木材の有効活用、温室効果ガス削減の利点もあるが、材料の供給、機種選定など、導入については慎重にいかなけばと感じた。

たんげ温泉 群馬資材

研修視察(9月30日~10月1日)―総務経済常任委員会―

 7月の視察に続き、9月30日~10月1日の2日間の日程でバイオマスボイラーの先進地域である、岐阜県のひだ荘川温泉 桜花の湯、下伊那郡高森町の御大の館視察を行った。 

<岐阜県 ひだ荘川温泉桜花の湯>

 高山市にある日帰り温泉施設、桜花の湯では、(株)井上工務店の森本氏、佐々木氏より、桜香の湯に設置されている木質バイオマス供給事業について説明を受けた。指定管理は荘川観光協会で、バイオマスボラー導入は井上工務店が行い、施設側は熱代金を20年間の契約で買い入れる仕組みとなっている。木質ボイラー4基を使用し、季節ごとの熱需要に対応し、不足する部分は灯油ボイラーでバックアップを行っているとのこと。井上工務店が自社の製材過程で出る端材をチップ化し直接供給しているということで、桜花の湯から井上工務店本社へ移動しチッパー機等の見学を行った。

桜花の湯  井上工務店

<高森町 信州たかもり温泉 御大の館>

 信州たかもり温泉 御大の館では、2基の木質ボイラーを稼働しており、チップの乾燥状態による機器の故障等について話を聞くことができた。現在、信州たかもり温泉では大規模な改修工事を行っていた。

研修視察(10月20日~22日)―福祉教育常任委員会―

10月20日~22日まで3日間の日程で石川県能登町を訪れ、能登町の被災状況を把握するとともに、令和6年度社会福祉大会での講演を受け、春蘭の里、日本海倶楽部(佛子園)、能登町社会福祉協議会の視察を行った。

<能登町社会福祉協議会>

 能登半島地震におけるボランティアセンターの立ち上げから運営までの状況について話を聞き、発災時に施設の天井が落ちるなどの被害を受け復旧に時間を要する状態であったこと、地域住民との連携不足などによりボランティアセンターの開設が遅れたことなど当時の状況や課題について聞くことができた。

社会福祉協議会

<日本海倶楽部(佛子園)​>

 社会福祉法人佛子園が運営するレストランで、障がい者が地ビール製造や野菜栽培、レストランでの提供、食品加工品の販売に携わっており、工賃アップと地域共生に向けた取り組みを実践している。「ごちゃまぜ」の環境創出のための複合施設運営とリー ダー人材の育成に注力している説明を受けた。

日本海倶楽部

<春蘭の里>

 山間部にある施設で、湧き水や小水力、水素を利用した発電や浄化槽による独自のインフラ体制について視察。また、 農家民泊の拠点ネットワークを構築している説明を受けた。

春蘭の里  春蘭

 全ての訪問先で、長野県からの支援に対する感謝の意が示され、「お互い様」の精神で、 県境を越えた助け合いの大切さを改めて痛感する機会となった。

研修視察(11月20日)―議会運営委員会―

 11月20日に長野市議会、富士見町議会を訪問し、議会における業務継続計画(BCP)と政治倫理条例の取組状況について視察を行った。

 長野市議会では、従来存在していた議員行動マニュアルを廃止し、BCPに一本化して運用していることが特徴的であった。議員の安否確認にはタブレットやメールを活用する仕組みが導入されており、毎年の訓練により運用面の強化を図っているとのことであった。政治倫理条例については、条例制定の経過や実際の事例を交えて説明を受けた。住民請求には有権者総数の100分の1を必要とし、辞職勧告などの議決には特別多数決を求めるなど厳格な手続きが設けられているとのことであった。

 富士見町議会では、政治倫理条例の制定の契機として、議場でのヤジやSNSによる誹謗中傷などの問題があり、議員の行動基準を明確にする必要性が高まったことがあげられた。条例にはハラスメントに関する規定も盛り込まれており、制定後は議員の不適切行動の抑制につながっているということであった。

両議会の事例は、今後の南箕輪村議会のBCPおよび政治倫理条例の策定に大いに参考となるものであった。

長野市議会  富士見町議会