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南箕輪中学校の科学技術部では、村キャリア教育推進協議会の協力のもと《ものづくりプロジェクト》が始動しています!
その第一弾が「先進の3D設計ツールを使ったハンドスピナーづくり」!
ハンドスピナーとは、指先で回転させて遊ぶおもちゃです。中心部分を指で挟み回転させると、長時間回り続けます。なぜ回り続けるかというと、中心にベアリングという部品が仕込まれているからです。
この企画の目的は、最新技術(3D設計ツールや3Dプリンター)を使って“自分で”ハンドスピナーを作ることを通し、ものづくりについて学び、将来の視野を広げることです。
今回の講師は村内で機械設計事務所を営む藤崎淳子さん。講習での生徒との交流を通して、“どんな思いで「ものづくり」が行われているのかということを生徒に伝えたい”と、講師を引き受けてくださいました。講習を行うにあたり、なんと特製のテキストも作ってくださいました!
対象は南箕輪中学校・科学技術部の希望者5名。全4回(各2時間)の講座で、手書きでの構想から始まり、3D設計ツールを使用しオリジナルのハンドスピナー設計・組み立てを行います。3D設計ツールで設計したハンドスピナーは、藤崎さん所有の3Dプリンターで造形します!
今回は第1回・第2回の様子をご紹介します!
【第1回】10月14日
まずはパワーポイントで、今回の講習の目的・流れを説明。
今回の講習では、ハンドスピナーのフレーム部分を各生徒オリジナルで作ります。
藤崎さんが持ってきてくださった3Dプリンターが試作品を実際に造形する様子を生で見て、ドキドキわくわく。樹脂を何層にも重ねて、造形していきます。
後半は、ポンチ絵(手書きの設計図。設計ツールで設計を行う前の、大切な基となります。)を描いてオリジナルハンドスピナーを考えます。生徒それぞれの豊かな発想力がすごい!おもしろい!「自分のハンドスピナー」を考えることにのめり込む姿は、さすが科学技術部員たち。
「技術が進化した今の時代、自分が想像したものはだいたい作ることができる。それを実感してほしい。技術よりも、想像力や発想力が人間に求められている」という言葉、考えさせられました。枠にとらわれない発想力を育む多くの経験が必要なのではないかと改めて感じます。
休憩時間に、パワーポイントを映していたスクリーンをじっと見つめ、影絵遊びを始めてしまう生徒の姿も。今回の企画にはとっても大切な好奇心の表れ?!少人数の講座らしく、とても和やかな雰囲気ですすんでいきました。
そして、誰よりもおもしろがっていたのは、顧問である垣内先生。大人が楽しむ姿を、生徒は見ていますね。
素敵なスタートを切ることができた第1回目でした!
【第2回】10月28日
第2回は、3D設計ツールであるFusion360という無料ソフトをダウンロードしたタブレットで、基本操作を練習しました。
藤崎さんの説明を聞きながら、すいすいと操作をすすめてしまう生徒たち。さすが!!序盤でコーディネーターはついていけなくなりました。
練習問題として、あるポンチ絵をソフトで設計しましたが、全員難なくクリア!
後半は、前回自分が考えたハンドスピナーの設計をすすめました。
今日の目標は設計ツールに慣れること。一番の近道はとにかく設計ツールをいじること!!何度もやってみること!!
分からないことは素直に聞いてみたり、黙々と作業をすすめたり、生徒たちはこの2時間でだいぶ慣れた様子でした。
真剣に画面を見つめる生徒たちを見て、藤崎さんが「設計者の顔になってるね」とおっしゃっていました。
「おもしろいけど、難しくもある!」と、ある生徒の感想。いいですね。やりがいがあります。
次回はいよいよ、丸2時間各自オリジナルのハンドスピナー設計をして、仕上げていきます!次回が山場であり、一番おもしろいところだと思います。レポートをお楽しみに!