ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 ホーム > キャリア教育 > キャリア教育推進コーディネーター日記「起業家マインドを学ぶ会」

本文

キャリア教育推進コーディネーター日記「起業家マインドを学ぶ会」

記事ID:0010067 更新日:2017年10月30日更新 印刷ページ表示

10月26日、南箕輪中学校で「起業家マインドを学ぶ会」という授業を行いました。

 今井さん 小島さん

授業を受けたのは、中学2年生。今年5月に職場体験を行い、“社会に出て働く”という体験をしました。そして、その職場体験の事後学習として今回「起業家マインドを学ぶ会」を企画しました。(起業家マインドとは、チャレンジ精神や積極性、自己肯定感、創造性、学習意欲などが高い心もちのことです。)

上伊那から15名の起業家の方々をお招きして、「起業をした理由」「生きるうえ・働くうえで大切にしている考え方」などを各ブースで話していただきました。職種は様々で、ジュエリーデザイナーやピアノ調律師、飲食店経営者、義肢装具士など。事前に配布された自己紹介シートをもとにお話を聞きたい講師を生徒が選び、2名の講師から15分間ずつお話を聞くという内容です。


今回のような“保護者でも先生でもない大人との出会い”を通して、将来の生き方・働き方の視野を広げてほしいと願います。

また、どこで働いたとしても、自分で考えて行動する力が求められます。急速に変化する時代の中で、多くの仕事内容も変化していきます。自ら仕事を生み出していくという選択肢もあります。様々な大人から話を聞き、たくさんの情報の中から“自分で考える・自分で決める”、“自分から積極的に求めていく”そういった力を伸ばすきっかけづくりができればいいな、という願いもありました。


生徒に事前に配布した自己紹介シートには、【職業】・【これまでの道のり(経歴)】・【南中生へメッセージ】・【「今」につながっている中学生時代の教科や時間】を載せ、それぞれの生徒が当日話を聞きたい講師の方を事前に選びました。

体育館に集合し、講師の方々から自己紹介と南中生へ向けたメッセージを一言ずついただきました。事前に自己紹介シートで知っていた方々の、実際の姿や言葉はドキドキするようで、生徒たちは興味津々といった様子で講師の方々を見つめていました。

自分が選んだ方のブースへ行き、15分間のお話・質疑応答です。

赤羽さん 白鳥さん

講師の方は主に「起業をした理由」・「働くうえ・生きるうえで大切にしている考え方」「中学生に伝えたいこと」を話してくださいました。様々なエピソードを織り交ぜながら、「だからこういうことを大切にしてほしいんだ」と熱く語ってくださいました。

生徒たちは、講師の方々が驚くほど熱心に聞いていました。緊張や恥ずかしさからか、なかなか生徒からの質問が出ていないブースも多くありましたが、終了後に講師の方へ向けて書いた生徒からのメッセージカードには、ぎっしりと思いが書かれていました。思いは伝わっているんだなぁと感じました。今後、その胸に秘めた思いを相手に伝えていく力を、様々な経験を通して伸ばしていってほしいと願います。今回がその第一歩になっていれば幸いです。

井口さん 唐木さん

生徒の感想

 ・困っている人の役に立つのが本当の仕事だという言葉が心に響きました。

 ・ぼくは将来なりたいものがないので、たくさんチャレンジして、なりたいものを見付けたいなと思いました。

 ・なんの仕事にしても、人に愛される人でないとお金はもらえないということが分かりました。

 ・あまり身近ではない仕事だけど、どんな仕事にとっても大切なことを教わったような気がします。親がこういう仕事だったというお話を聞いて、たしかに母が好きなものを私も好きだなと思いました。自分に合った仕事を探していきたいです。

 ・私は、決められたことを「作業」としてやっているなと思いました。自分で工夫して自分なりにやりたいなと思います。授業も、つまんないときも自分で楽しめばいいんだなと思いました。

 ・失敗しない人生は面白くないという言葉が心に残りました。

 ・「好きなことをそのまま続けていいのか」という不安をもっていましたが、「好きなことをそのまま貫いてほしい」という言葉に、肩の荷がおりたような気がしました。

 ・一生懸命頑張れば、周りが見ていてくれるという言葉が印象に残りました。


この日は、わかたけ発表会(参観日)ということで、保護者の方々も多く参加して一緒に話を聞いてくださいました。大人も、知らない職業や生き方がたくさんあります。子どもが広い視野をもつためには、大人が広い視野をもつことがまずは大切だと思います。保護者の皆さんも楽しそうに参加してくださり、とてもうれしく感じました。

終了後、講師の方々の感想をお聞きしました。生徒の真剣さがとても良かったという声が多く聞かれました。次につながる前向きなご意見をたくさんいただきました。“生徒の今と未来のためなら!”と、お忙しい中、快く講師を引き受けてくださった皆さん。「学校の先生方が背負いすぎず、任せられる部分はこうやって地域の大人に投げてほしい」というありがたい言葉もいただきました。

講師の皆さん

地域の方々のお力添えでこのような機会をつくることができました。ありがとうございました。今後も、学校と社会をつなぎ、こうして“人と人が出会う機会”をつくりだしていけるよう、学び続けていきたいと思います。