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南箕輪村の財産である大芝高原。
「大芝高原の緑豊かな《みんなの森》を、後世に残していこう」という取り組みが村内小学生の「どんぐり体験」として行われています。
【概 要】
大芝高原にはたくさんのアカマツ(村のゆるキャラ【まっくん】はアカマツの妖精ですよね!)が植えられています。
針葉樹であるアカマツは冬でも葉が落ちません。冬、葉が落ちないと、地面に陽の光が届かず、地面の草花に栄養がいかず「弱い森」になってしまうそうです。また、現在は「松くい虫」という害虫の被害が全国に広がり深刻化しています。一度松くい虫に食われてしまった松は、枯れてしまいます。村でも、松くい虫対策の薬を大芝高原のアカマツに注射しています。
森林って、実は人が手入れをして守ることが大切なのです。
ちなみに
◎針葉樹…冬でも葉が落ちない
◎広葉樹…冬には葉が落ちる
そこで、南箕輪村では、大芝高原の広葉樹を増やし、針葉樹と広葉樹のバランスのとれた森林にするための「どんぐり体験」が行われています!
☆小学1年生
大芝高原でどんぐりを拾う→信州大学農学部で管理してもらう
☆小学2年生
信州大学農学部で根が出たどんぐりを植える→信州大学農学部で育ててもらう
☆小学3年生
育った苗を大芝高原に植える
この流れで大芝高原に広葉樹が増え、大芝高原の森林の緑が未来に守られていくというプロジェクトです!
今の森は、未来を見据えて守ろうとしないと、ずっと同じままでは存在しません。現在の大芝高原も、これまで多くの方々の手によって作り守られてきた森林なんです。
村内小学生×信州大学農学部×大芝高原という、南箕輪村でしか体験できない、地域を・環境を・歴史や理科を《学ぶ》学習です。
【2年生の「どんぐり植え」】
5月2日、南箕輪小・南部小の2年生が信州大学農学部の畑にどんぐりを植えました!
先生から植え方を教わり、1年生の秋に大芝高原で拾ったどんぐりを、1人2つずつ受け取ります。
カラスにいたずらされないように、肥料と一緒にしっかりと植えました。みんな愛おしそうに自分のどんぐりを植えていましたよ!
信州大学農学部の先生や学生さんが指導してくださいました。学生さんから、「土いじりをたくさんすると、長生きするらしいよ。子どものうちからたくさん土に触れてね」と声をかけてもらった児童は、うれしそうに手を泥だらけにして作業していました。1年後、どんぐりがしっかりと育ち、苗として大芝に戻ることができますように!
(今の3年生が1年前に植えたどんぐり。こんなに大きくなります)
自然がそばにあり、自然と共に生きている南箕輪村の子どもたち。でも、そばにあるのが当たり前すぎて、その景色を守ろうとか大切だとかいう考えは、大人が教えてあげなければいけないことかもしれません。
森林だけではなく、田んぼや畑、伝統など…【村に今あって、後世に残していきたいもの】は守ろうとしなければ残っていきません。子どもたちが大人になる頃、どんな南箕輪村になっているのでしょう?彼らにとって大切なふるさとの姿であることを願います。
味工房のリニューアルオープンもあり、より賑わいを見せている大芝高原ですが、足を運んだ際はぜひこの森の未来にも思いを馳せてみてください。大切な大芝の森【みんなの森】を、みんなで守っていきましょう!