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村内の小学3年生は、農家さんとJA上伊那さんにご協力をいただき、りんご学習を行っています。
小学3年生からは、理科と社会科が始まります。理科の「植物」・社会科の「地域の生産や販売にかかわる人々の働き」の学習について、りんご学習を通して学びを深めます。
今年も各校でりんご学習がスタートしましたので、その様子をお伝えします。
【南箕輪小学校】
4月27日、JA上伊那の清水さんと柴さんが来校してくださり、1年間のりんご学習の流れを説明してくださいました。
~清水さんのお話~
〈りんごの1年〉
○冬…せん定
○春…開花、みつばちの受粉、花摘み
花摘みの映像を見ると、子どもたちから「手で取ってるの?!大変じゃん!」の声。
りんごの木がむだな力を使わないために必要なことなのだと説明がありました。
○夏…ピンポン玉サイズのりんごができる、摘果
りんごの実をまた摘んで、一つのりんごに栄養がいくようにします。
○夏・秋…葉摘み
葉っぱによって日が当たらない部分は赤くならず白いままです。葉っぱを摘んで全体が赤くなるようにします。
○夏・秋…収穫
〈1年じゅうやること〉
1.消毒
2.草刈り
消毒や草刈りの様子を実際に動画で見せてくださいました。子どもたちは「この車見たことある!」「草が生えてると、土の栄養が草にいっちゃうから、草刈りしなきゃいけないのかなぁ」(すごい気付き!)とつぶやきながら映像を見つめていました。
〈りんごの敵〉
1.虫や鳥
2.病気
3.自然災害
傷ついたりんごは売ることができません。倒れたり、枯れてしまうこともあります。自然相手の農業の大変さについて、真剣に話を聞いている子どもたちでした。
〈今年の開花は早い!〉
例年、りんご学習の中で花の観察を行っていますが、今年は開花が早くすでに満開です。予定していた日程では花が散ってしまっている可能性があるため、清水さんがりんごの枝を持ってきてくださいました。
もともと咲いた花を、どのくらい摘むのか、実際にやって見せてくださいました。
最後に、質問の時間を取りましたが、児童たちはたくさんの質問をあげていました!
一部を紹介します。
○花の色はりんごの種類によって違うのですか?
○りんごの敵はほかにどんなものがありますか?
○りんごは1日にどれくらい成長するのですか?
○倒れた木は倒れたままなのですか?
○草刈り機の名前は何ですか?
○草刈り機や消毒の車は、子どもも運転できますか?
○車はいくらくらいですか?
○りんごの種類で大きさは変わるのですか?
清水さんの説明を聞く姿勢、質問の多さから、子どもたちがりんご学習をとても楽しみにしていることが伝わってきました!
【南部小学校】
5月1日、加藤良次さんの農園に伺い、花の観察を行いました。
例年、花摘み体験をさせていただいていますが、今年は開花が早かった上に霜でやられてしまった花も多く、どの花を摘みどの花を残すのか子どもたちには難しい作業になってしまいました。そこで、今年は花の観察をさせてもらうことになりました。
まず、りんごの花について加藤さんや柴さんから説明を受けます。花びらは5枚、茶色くなっている花びらは霜でやられてしまったことなどを聞きました。
それぞれ農園を歩き、花のスケッチや気付いたことをメモします。分からないことは、加藤さんや柴さんに積極的に質問をします。
(霜で茶色くなってしまった花)
○カラスの死体が吊るしてあるのはなぜですか?
○この農園には何本の木が植えられていますか?
○りんごの木の下に葉っぱがたくさんしかれているのはなぜですか?
○扇風機があるのはなぜですか?
○何年でこの大きさの木になりますか?
色々なところに気が付きます。お気に入りの花を見つけたり、虫を怖がったり、一人集中してスケッチをしたり…実際の農園で、見て触れて、たくさん感じ取っていました!
ミツバチが受粉をすすめているところも見ることができました。
次に子どもたちが農園を訪れるとき、りんごはどんな様子になっているでしょうか。
今、段々と水が入り始めた田んぼも、田植えが終わっていることでしょう。
りんごや、それを生産する地域の方々、周りの景色、この学習を通して関わる様々な【南箕輪村の姿】が心に残るよう、子どもたちにはたくさん楽しんでほしいと思います!
ご協力をいただく地域の皆さん、ありがとうございます。