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2月10日土曜日から、南箕輪中学校の科学技術部「ものづくりプロジェクト第2弾~木工班の道具箱作り~」が始まりました!
第1弾は村内で機械設計事務所を営む藤崎さんから3D設計ツールを使ったハンドスピナー作りを通して、最新技術と「作り手」の思いを学びました。(詳しくはこちら)
第2弾は、村内の木工職人さんから道具箱作りを通して木工技術と職人の思いを学びます。
概要は以下の通りです。
【目 的】
・夏の木工チャレンジコンテスト南信大会で上位入賞を目指し、道具箱づくりを通して道具の正しい使い方や木工技術を学ぼう!
・村内で活躍する木工職人さんから、仕事に対する思いを学ぼう!
【期 間】
平成30年2~3月
(木工職人さんによる講習は、2月10日・2月24日・3月17日・3月24日)
【講 師】
(株)やまとわ木工職人の皆さん
(中村 博さん・久保田 真理子さん・大場 直人さん・當房(とうぼう) こず枝さん)
《コンテスト上位入賞を目指して》
昨年7月、初めて木工チャレンジコンテストに出場した部員たち。感想を聞くと、「緊張して焦ってしまった」とのこと。課題作品の制作手順を間違えてしまったり、木を削りすぎてしまったりというミスもありました。科学技術部顧問の垣内先生から、昨年は事前の練習が満足にできなかったため、今年は十分に練習をしてコンテストに臨みたいというお話をいただき、今回のプロジェクト第2弾が始動しました。
(H29コンテストの様子)
《南中生は【自分の】道具箱で木工コンテストへ》
やまとわの皆さんと打ち合わせをし、自分の道具を持ち運ぶ道具箱作りを通して、部員の技術を磨いていこう!ということになりました。
想像してください。南中の技術部は、自分で作った道具箱に自分の道具を入れてコンテスト会場へ登場します。とてもかっこいいです。
この道具箱は、ふた部分に「いってこいシステム」を採用しています。右に押して「いって」、左に戻して「こい」という動作で開きます。
(右に押して「いって」、)
(左に戻して「こい」)
《地元の木》
(株)やまとわは、地元の木を活用した木工業や農林業、「森林塾」などのサービス業を展開しています。今回の道具箱の材料も、地元の木。南箕輪村ではありませんが、伊那市の西春近で伐られた木です。
特定非営利活動法人である「森の座」の西村智幸さんが伐ってくれた木だそうです。森の木を伐り、枝打ちをし、丸太から板にし、乾燥させ、扱いやすいようにまた削って…部員が材料として手にするまでに、何人もの方の手がかけられています。目に見えないところまで思いを馳せられ、自分以外の色々なものに感謝できる心を育てられたらいいなぁと感じます。
《“木工”という情熱の共通点》
この日は、かんな引きを行いました。「こう置いて、ここでぐっと力を入れるといいよ」「この木の目は難しいね」「刃がここにあることを意識して引く。気持ちだよ。もう一回やってみよう」と、職人さんの指導が入ります。黙々と作業をする部員、じっと見つめる職人さん。とても静かですが、全員が真剣な、熱い空間でした。
《作業場は常に美しく》
効率的に作業を進めるために、製品に傷を付けないために、作業場は常に広く、美しく。作業中の掃除の大切さも教わりました。
《宿題を通して磨く力》
次回の講座までに、平日の部活動の時間を使ってすべての板材をかんなで削ります。その宿題を終わらせるころには、かんな引きが相当上手くなっていることでしょう。部員たちの成長が楽しみです!
地域の方々のご協力のもと、部員たちが技術向上だけではなく職業や人生、地域について考える機会をいただき、感謝です。これからもよろしくお願いいたします。