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グランプリの結果が発表されたあの日、まっくんは我々の前から姿を消した。
我が取材班は、大芝高原の森の中にあるというまっくんの自宅を訪れた。
そこで我々が見たものは、変わり果てたまっくんの姿だった。
68ptって・・・ | ||
あっ、まっくんがいました。 なにか、つぶやいています。 | ||
68ptって・・・68ptって・・・ 全国一千万のボクのファンたちは、なぜ投票してくれなかったんだ・・・ 68ptって・・・・・・・・・・・ | ||
最下位になったことが、そうとうこたえているようですね。 | ||
あまいぞ、まっくん! 貴様が悔やむべきは、そんなところではない! | ||
だ、だれ? | ||
我々はザイセン一族。 松を枯らせることで世界征服をたくらむナゾの一族だ。 最下位?いいじゃないか。 お笑い芸人なら「おいしい」と思わなければダメだ。 貴様が真に悔やむべきは、単独で最下位になれなかったところだ! | ||
たしかに、同率での最下位でしたね。 | ||
それに、本当に一千万人のファンがいたとしても、1位にはなれなかっただろう。 なぜなら、貴様のファンはほとんどが「小さなおともだち」だからだ! 投票するのにメールアカウントが必要なグランプリで、小さなおともだちが投票してくれるとでも思っていたのか!相変わらず貴様は甘いな。 本当に人気が欲しいのなら、「萌」を追求し、「大きなおともだち」を見方につけるのだ! | ||
(萌なら、私がいるのに) | ||
そ、そうだったのか。 ボクは間違っていたよ。 大きなおともだちのハートをがっちりキャッチするため、イメージチェンジしてくるよ。 | ||
うむ。 | ||
がんばれ、まっくん! | ||
1時間後 | ||
みんな、おまたせ~ これが新しい私よ~~~ 大きなおともだちのみんな、なかよくしてね | ||
・・・・・・・・・ | ||
・・・・・・・・・(やっぱり私がグランプリに出ればよかったのよ) |