パート3 第9話 「言ったもん勝ちって素敵な言葉」

あかまつり～ん。

大ニュース、大ニュース！

どうしたの、そんなにあわてて。

南箕輪村に観光協会ができたんだってさ。

なにいってるのさ。

キミにとって大チャンスじゃないか！

ん？ どういうこと？？

ボクは「南箕輪村イメージキャラクター」っていう、ちゃんとした肩書きがあるからいいけど、キミたちはあくまでも「非公認」。
そんな微妙な立ち位置でやっていけるのは、梨の人くらいのものだよ。

だからこそ、新しい組織が立ち上がった今こそがチャンスなんじゃないか！

上から目線なのが気になるけど、確かにそのとおりね。

というわけで、観光協会がイメージキャラクターを作る前に、乗っ取っちゃえばいいんだよ。

まっくん、あなた本当にごくまれに良いこと言うわね。

でも、具体的にはどうすればいいのかしら？

そんなの簡単だよ。

自分の息のかかった職員を観光協会へ送り込むとか、協会長に黄金色の菓子を贈るとかすればいいんだよ。

あと、夢枕に立つとかも最近の流行りらしいよ。

そんなに簡単なことでいいの?
うまくいくのかしら？

ところで、観光協会ってどこにあるの？
それに、観光協会長って誰なの？

うん、それが問題なんだよ。

いくらググってみても、情報がまったく出てこないんだよ。

きっと、秘密結社的な組織なんだと思うよ。

そうだね。南箕輪村らしくてイイよね！

でも、ちょっと待って。

協会長が誰か分からないんじゃ、私は誰の夢枕に立てばいいのよ。

まっくん、ちょっと調べてきなさいよ！

え～～、いやだよ。

これ以上あの組織について調べていたら、ボク消されちゃうよ。

別にいいじゃない。

あなたが消されたら、私が南箕輪村のイメージキャラクターになってあげるから。

そんなのダメ～～。

あ、そうだ、いいこと思いついた！

この場で、観光協会のイメージキャラクターになりますって宣言しちゃえばいいんだよ。

「言ったもん勝ち」っていう制度らしいよ。

！！！「言ったもん勝ち」！！

なんて素敵な言葉なの！

じゃあ、宣言するわね。

私、あかまつりんは、南箕輪村観光協会のイメージキャラクターに就任いたしました！

 不許可である！

ま、また出たわね～～

【次回予告】

ついに姿を現した南箕輪村観光協会。
しかしそれは、天空に浮かぶ空中要塞だった！
空を飛ぶ手段のないあかまつりんは、ただ立ち尽くすのみ。

次回、魔法看護少女あかまつりん 最終話「正直者の掃除機」。お楽しみに！

来週も、サービス サー（以下略）