#4 第9話 「恐怖の白い日到来」

やあ、みんな。
元気してる？
ボクはたぶん元気だよ。

え？何をしているのかだって？

隠れているのさ。
先月上旬に日本各地に現れた鬼よりも恐ろしいあの人からね。

まっく～ん、どこに行ったのよ～。

あっ、来た。

ボクがここに隠れていることは内緒にしてね。

まったくどこに行ったのかしら。

しょうがないわね、あっちを探してみましょ。

あ、危なかった～。

もうちょっとで見つかるところだったよ。

ん？この辺から声が聞こえてきたわね。

に、にゃー

なんだ、ネコか。

今度はあっちを探してみましょう。

やっぱり、こっちにいる気がするわ。

ワンワン

なんだ、犬だったの。

紛らわしいわね。

こ、今度こそ行ったかな。

行ってないわよ。

ぱ、ぱおーん。

なんだ、ゾウだったの・・・って騙されるわけないでしょ。

やっと捕まえたわよ。

さあ、出すものを出してちょうだい。

な、なんのことかな～

とぼけるんじゃないわよ。

先月のバレンタインの日に、私はあなたにプレゼントをあげたわよね。

で、でも、チョコレートじゃなくてコンニャクだったよ。

チョコだろうがコンニャクだろうが、プレゼントはプレゼントでしょ。

あなたにはお返しをする義務があるのよ。

だからって、ホワイトデーに金銀財宝をよこせっていうのは、あまりに横暴じゃ・・・

あれ、知らないの？

最近は金銀財宝を送るのが流行りなのよ。

そんなの流行ってないよ。

それに金銀財宝だなんてボク持ってないよ。

鬼が島に行ってらっしゃい。

いまなら節分の影響で鬼たちも弱っているはずよ。

ひどい・・・

いくらなんでも鬼さんが可哀想だよ。

しょうがないわね、じゃあ分割でいいわ。

1年ローンを組みましょうか。

あ～あ、行っちゃった。

今月も私が一人で締めるしかないわね。

それじゃあ、みなさん、さよ～なら～。

半分くらいは冗談だったのに・・・